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スクラム式英語学習で学習を記録し改善サイクルを回す

kashitaka
kashitakaエンジニア/TOEFL100点超え達成済み/2025年にアメリカ・ジョージア工科大学の修士課程に留学

前回の記事: 英語上達はめっちゃ時間がかかるが、時間をかければ必ず伸びるからやってみようぜ!では、英語学習は学習時間をかけることが必要であり、その学習時間の計測のためにスプレッドシートで管理することに触れました。

僕は学習時間を記録して大体1年ちょっとで累積1000時間勉強しました。そしてその頃にはフツーの日本人にしてはかなりの英語力(CEFR C1相当)になってました。下記が2023年4月に記録開始から、累計何時間学習したかの記録のスプレッドシートのグラフです。

今回はそのスプレッドシートの具体的な使い方と方法論について、僕が1年以上に渡ってガチで英語学習していた時に実践していた学習方法について書きます。

スクラム式学習管理法

学習計画と時間管理にはスクラムを使います。スクラムと聞いてソフトウェアエンジニアの方はわかると思います。

どうやるかというと、1週間単位で学習計画を立て、1週間その計画通りに学習してみて、1週間の終わりに振り返りと翌週の計画を立てるというサイクルをひたすら繰り返します。平たく言えば世に言うPDCAの1つの実践方法です。

この手法は別に僕のオリジナルではなく、高額英語スクールのプログリットでも似たようなことをやります。僕はプログリットの卒業生で、そこでやっていた手法をベースにカスタムしました。手法がスクラムのスプリントに似てたので勝手に「スクラム式」と呼んでいます。(プログリットの記事も書いているので興味ある人はどうぞ:記事

メリット

  • 事前に計画してやるのでやる気のムラに左右されない: 調子のいい日に勉強しまくって、やる気のない日は全く勉強しないみたいなムラを出さずコンスタントにやれる。英語学習ではとても大事。
  • 勉強メニューの偏りを防ぐ: 雰囲気でやってると楽な・好きな科目ばっか勉強しがち。必要な科目に時間を割ける。
  • 気付きをもとに勉強メニューを改善できる。負荷を上げていける(学習が簡単になってくると成長が止まるので、これを防ぐ)
  • 時間を記録し、累計学習時間から目標への道のりを見積もれる

スプレッドシート

学習はスプレッドシートで管理していくのですが、サンプルとして僕の使っていた雛形を置いておきます:

✨スプレッドシートサンプル✨

コピーして使ってもらってもいいですし、もっとカスタムしていいテンプレを作ってもいいです。

具体的なやり方

スプリントと呼ばれる1週間のサイクルで、次の3つをやります。

  1. プランニング: 何をやるかを計画する
  2. 実行: 計画通りにやってみる。
  3. 振り返り: 計画通りに行かなかったことなどの原因や、学習の進捗を確認する。

例えば1週間サイクルの開始日を「日曜始まり」だとすると、次のようなリズムで実行する感じです

  • 土曜の夜: プランニング(翌日からの1週間の学習メニューを立てる)
  • 日曜から土曜日: 計画をもとに学習
  • 土曜の夜: 振り返りと来週のプランニング

スプレッドシートの説明

サンプルに貼ったスプレッドシートをどう使うか説明します

プランニング

まず1週間のシートを複製します。そしたら下の赤いとこを入れてきます。

  1. まず長期的な大きな目標を入れます。テストのスコアとかなんでもいいです。このシートを毎日見ることになるので長期の目標も毎日見て意識します。
  2. 勉強メニューを考えます。自分が追っている目標に対してどういう勉強が必要か考えて埋めます。
  3. そして1日の勉強時間の目標を決めます。さすがに科目ごとの目標勉強時間は書いてないですが、頭の中でどれを何分やるか配分を考えて入れましょう。

勉強メニューは1週間単位だとあんまり変わりませんが、数ヶ月単位とかだと結構変わります。例えば、僕の最初期の練習メニューはこんな感じです(プログリット式メニューにそっくりです。)

そのうち「瞬間英作文ばっかずっとやってても意味ねーわ」となってきて入れ替えたりします。数ヶ月後にはTOEFLをガチで勉強するようになり、こんなメニューに

やがて、TOEFL100点も超え、GREや発音なども手を出した時がこんな感じ。

こんな感じで、今の自分に必要な勉強メニューを入れ替えたり、適宜列を増やしたりしてください。

実行

スプリント開始したら計画した通りに勉強します。そして実際に学習した時間を記録していきます。

スプレッドシートはしょっちゅう開くことになるので、スマホのホーム画面のトップにリンクを置いといてすぐに開けるようにするといいです。

振り返り

1週間の最終日の夜に振り返り、来週の学習計画を立てます。例えば、次のようなことを考えます。

  • 計画した時間通りに目標達成したか?できなかったら何故か?来週はどう改善するか?
  • 勉強メニューの改善点を考える。例えば今週はWritingの時間確保できなかったから来週はReading減らしてWriting増やそうみたいな。
  • その他感想・気付きも書く。反省点だけ書くとシンドイ。うまくいった学習法や気がついた成長ポイントも書くといい。来週の意気込みとかでもいい。

参考までに僕の過去の感想欄をご覧ください。これは調子がいい時。

これは全てがどうでも良くなった時😅

見返してみても当時どんな気付きがあったかわかって楽しいです😆

次のスプリントへ

振り返りをもとに、翌日からの1週間の勉強メニューを計画します。そして次の日スプリントが始まったら、計画した通りに学習してみて、最後に振り返る。これを目標達成まで繰り返します。

さらに長期サイクルとして1~2ヶ月に1回程度テストを受ける

実際に学習の効果が出ているかを確認するために、1~2ヶ月の周期でテストを受け、自分の現時点での実力と弱点を把握します。そして次の長期サイクルで重視すべき科目を考えます。

TOEFLなどのテストでは、科目ごとのサブスコアを見てベンチマークするのがいいです。例えばReadingスコア伸びたけど、Speaking伸びが悪いから、次の試験までにSpeakingの配分増やそうみたいな感じで、目標に向けた軌道修正を図ります。

TOEFLとかVERSANTみたいに、テスト結果が即日~1週間程度で出るやつは軌道修正が早くできるのでいいです。TOEICは結果出るのが遅いので向かないですね(マークシートで機械採点なのに結果出るのに1ヶ月って🤔)。軌道修正が遅れると無駄な学習時間が増えます。

あと別に実力測るのはテストじゃなくても実戦でもいいです。例えば僕はアメリカに旅行に行ったら発音悪くて伝わらないことが多かったので、ある時から発音練習もメニューに入れるとかやってました。

累積学習時間

そんな感じでながーく続けていけば、段々と英語に向き合った学習時間が増えていきます。

前回の記事で解説した通り、真剣に負荷を与え続ければ1000時間に到達する頃に日本人としてはかなりの英語力にはなります。

おわりに

英語学習の実践方法としてスクラムを提案しました。貴重な時間を出来るだけ有効に活用するためにの取り組みです。英語を学習中の方の参考になれば幸いです。

この記事までの一連の投稿で大体僕の英語学習法のエッセンスは出し尽くしました。あとは小さいテクニックやTipsがあるだけです。その辺も雑記事として書いていくと思います。

ということで、読んでいただきありがとうございました!


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ソフトウェアエンジニア。2025年アメリカのGeorgia Techの修士課程でCSを学ぶ予定。 ブログでアメリカの大学院の受験のあれこれを書いていきたい。 経歴:埼玉育ち→東工大→新聞社→リクルート→ベンチャーCTO→(株)サイカ→CSを学びに渡米