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アメリカ、ジョージア州で中古バイクを買った体験談

kashitaka
kashitakaエンジニア / ジョージア工科大学で修士CS

こんにちは、kashitaka と申します。今回は、今住んでいるアメリカ・ジョージア州で中古バイクを買ったので、その話を書きます。

買ったのは 2015年式の Yamaha YZF-R3。価格は 2300ドル(約35万円) でした。日本の中古バイク市場と比べてもまあ安いと思います。

渡米してから最初の1か月は移動手段がなく、徒歩と公共交通機関だけで生活していたのですが、これが想像以上にしんどかった。

広大な大学の講義室を移動し、さらに遠くのスーパーまで歩いて往復する毎日。1日の歩数が 2万歩 を超えることもしばしばで、少なくとも 1日1時間半 は歩行に使っていたと思います。やはりアメリカは車・バイクがないとキツい!

渡米から1か月ほど経った頃、生活の立ち上げもひと段落し、「そろそろ移動手段を買うか」となり、中古バイクを購入しました。

で、これがもう快適。スーパーまで 往復40分 かかっていた移動が、10分 に短縮。QOL が一気に爆上がりしました。最高です。

ただ、購入までには結構苦労もありました。この記事は、アメリカで中古車・中古バイクの購入を考えている人 に向けて書いています。

バイクのメリット・デメリット

僕は車もバイクも運転免許を持っていますが、渡米前から「買うならバイク」と決めていました。理由は単身での渡航ということと、金のない学生だからです。

ということで、アメリカでのバイクのメリット・デメリットを書いていきます。

メリット

まずはメリットですが、

  • 車両が安い: 車種によりますが、概ね車の 1/5くらい の感覚です。
  • 保険料も安い: 条件によりますが、車の 1/10くらい。そこそこの保険内容で 年間280ドル。車だと 年間2500ドル 程度かかることもあります。
  • 駐車場も安い: 大学の駐車許可証の年間料金は、バイク145ドル / 自動車795ドル
  • 税金も安い: 車両価格に比例するので、これも車よりかなり安くなります。
  • かっこいい: 「アメリカをバイクで走る」という男の夢があります。
  • バイク乗り同士の連帯感がある: アメリカではバイクに乗っている人がそこまで多くないので、すれ違うと大体ハンドサインを送ってくれます。

まあ、日本でもだいたい同じメリットですね。

デメリット

もちろんデメリットもあります。雨だとツラいし、冬は寒いし、夏は暑い。

でも、それ以上に強調したいのはこれです。

「命の危険」

いや、本当に。日本より運転が荒いです。しかもみんなスピードを出しまくる。

高速道路は 75mph = 約120km/h。僕の330ccバイクだとかなり高回転になりますし、風も強い。しかも周りは 130km/hオーバー でガンガン抜いていきます。

なので、個人的には下道の方が楽しいです。田舎の山道なんかを走ると本当に気持ちいい。(とはいえ下道でも田舎は 55mph = 90km/h弱 なので、それでも十分速い……)

幸い、今のところヒヤリハットもなく安全に乗れています。やっぱり車間距離が大事。

車両の探し方

さて、肝心のバイクの入手方法です。

ディーラー

新車を手に入れるなら、まず選択肢はディーラーになります。ただ、アメリカのバイクディーラーは接客精神がかなり薄く、だいぶ塩対応です。

日本でも、個人経営のバイク屋のおやじさんが職人気質で素っ気ないことはありますが、あれのアメリカ版という感じ。

実は僕も、最初は新車をディーラーで買おうとしていました。いくつかの店舗に在庫の有無と見積もり依頼を送りましたが、まず返信が来ない。返信があっても電話で、

「まずは店に来い。来ないと何も案内できない」

という感じでした。

でもこちらは交通手段がない。店まで行くにもUberで片道40ドルくらいかかる。「在庫だけでも教えてくれ」と言っても、「確認する」と言ったまま音沙汰なし。

いや、こっちはその店に行く足を探すためにバイクを買いたいんですが……という感じです。

なので、すでに交通手段がある人ならディーラー巡りもありだと思いますが、そうでない場合はあまり上手くいかないです。

Facebook Marketplace

そんなとき、アメリカ人の知り合いに教えてもらったのが Facebook Marketplace でした。

Facebook Marketplace は、個人間取引のマッチングサービスです。車やバイクもかなり出ています。

個人間取引なので、ディーラーより かなり安い。その代わり、状態確認や書類確認など、自分で気をつけてトラブルを避ける必要があります。

結局、僕は最終的にFacebook Marketplace で購入しました。理由はシンプルで、やはり安い。そして、ディーラーより やりとりがスムーズで話が早い です。

ちゃんとした人に当たれば、ディーラーよりよほど会話が成立します。

バイクの探し方

Facebook Marketplace で「良さそう」と思うバイクがあったら、次の点を確認しましょう。

個人間取引なので、基本スタンスとしては誰も信じないくらいでちょうどいいです。荒野だと思いましょう。

安くて良さそうなのに、何か月も売れていない商品は、何か問題を抱えている可能性が高いです。「割と安いけど売れ残ってるな。。」と思ったら、だいたい何かあります。

ここでは、Facebook Marketplace でチェックしたいポイントを挙げていきます。

Clean Title

タイトル(Title)とは、車両の所有権を証明する書類です。これがあることで、自分がその車両を正式に取得したと証明できます。ナンバープレート取得の際にも必須です。

Clean Title とは、ローン残債など余計な記載がないタイトルのことです。ローン購入された車両だと、タイトルにいろいろ書かれていることがあり、そういうものはトラブルの原因になり得ます。

なので、Clean Title の車両を選ぶのが無難です。

実際に僕が持っているクリーンタイトルはこんな感じです。

オモテ面上部に所有者である僕の情報が載っている以外、表も裏も特に余計な記載はありません。

Facebook Marketplace では、商品の説明欄に「Clean Title」と書かれていることが多いです。書いていないものは避けるか、気になるなら出品者にメッセージで確認した方がいいです。

動画と写真で状態確認

気になる商品があったら、まずは気軽にメッセージしましょう。

いちいち直接会って現車確認していたら大変なので、まずは 写真や動画をできるだけ送ってもらう のが大事です。

  • エンジン周りの写真
  • 冷間始動の動画
  • メーター表示
  • タイヤの状態
  • 傷や立ちゴケ跡

このあたりを送ってもらうのは、買い手として当然の確認です。

逆に、このメッセージにすらまともに返さない出品者は、もう「脈なし」でいいと思います。

値切る

Facebook Marketplace の中古車・中古バイクは、値切りが前提 です。

出品者もある程度は値切られることを想定して価格をつけているので、どんどん交渉していいと思います。最終的に、お互いちょうどいい落としどころに落ち着きます。

特に、出品から時間が経っているものは値下げに応じてもらいやすいです。

断られたら去ればいいだけ。去るときは、「もし値段を下げる気になったら教えてくれ」くらいで、ゆるく繋がりを残しておくといいです。

同時に複数の出品者とやりとりする

車両が良さそうでも、出品者が返事を返さないことは本当によくあります。

1台だけに絞って返事を待っていると、全然話が進みません。なので、同時並行で複数の出品者とやりとりするのが大事です。

返事がまめな出品者もいるので、そういう人から優先して写真や動画を送ってもらい、話を進めた方がスムーズです。

受け取り方法

車がない場合、購入後は自走で帰ることになると思います。その場合はナンバーが付いているかを確認しましょう。タイトルはあってもナンバーがない車両は結構あります。

また、出品者によっては配送に応じてくれることもあります。もちろん追加料金はかかりますが、いきなり自走で持ち帰るより安心です。

配送可能か聞いてみる価値はあります。最初の1台で、しかもアメリカの道にまだ慣れていないなら、配送はかなりアリです。

焦らない

バイク人口がそこまで多くないアメリカでも、Marketplace には毎日新しい出品が数件は出ます。

なので、焦って一気に決める必要はありません。こまめにチェックして、新しい出品を待つのも手です。売れ残りより、もっと条件のいい1台が出てくるかもしれません。

現車確認

メッセージのやりとりで「これは買いたい」と思ったら、現車確認に行きましょう。ガラクタを掴まされないように、ここはかなり大事です。

試乗もさせてもらう前提で、スーパーの広い駐車場などで落ち合うとやりやすいと思います。

確認項目はこんな感じです。

  • VIN と Title: 車両番号(VIN)が Title と一致しているか確認する
  • 本人確認: タイトル上の名前と、売り手本人のIDの名前が一致しているか確認する
  • 状態確認: 細かく見る。可能なら試乗する

中古バイクの見極めポイントは YouTube にかなり動画があるので、勉強してから行くと安心です。

車両ゲット

バイクを買ったら、持って帰るものは主に次の3つです。

  • 車両本体
  • Title: 車両の VIN と一致していること。さらに、タイトル裏面に出品者のサインが入っていること。サインがないものは無効です。
  • Bill of Sale: 売買契約書のようなもの。金額を確認し、出品者にサインを入れてもらいましょう。

ちなみに、Bill of Sale はジョージア州での車両登録では必須ではありません。ただし、あると手続きがスムーズです。

僕はこれをもらわなかったのですが、車両登録の窓口で一度ちょっと難色を示され、担当者がボスに確認しに行くことになりました。税金計算のために「いくらで取引されたか」の証明として使いたいようです。

ですので基本的には売買の時にサインをもらうようにしましょう。

保険

ジョージア州では、無保険で車両に乗るのは違法 です。

もし購入後に自走で帰るなら、帰る前にスマホで保険に入ってから帰りましょう。

僕は Progressive という保険会社で加入しました。値段も比較的手頃で、日本の国際免許でも加入できました。

保証内容は事前によく考えた方がいいです。アメリカで事故を起こして相手に怪我をさせた場合、普通に破産級のリスクがあります。

なので、保険料の安さだけで決めず、補償内容はちゃんと見た方がいいです。

それから日本の任意保険だと無料で付帯しているロードサービスは、アメリカではオプションです。そんなに高くないので忘れずに入れておきましょう。

車両登録とナンバー取得

ジョージア州では、自分が住んでいるCounty の Tax Officeで車両登録をします。

持ち物は以下の通りです。

  • Title: 裏面に出品者と自分のサインがあり、必要事項が記入されていること
  • ジョージア州発行のID: 本人確認に必要です。運転免許証がこれにあたります。パスポートは受け付けてくれません。バイク免許でなくても、自動車免許でもOKですし、仮免でも大丈夫でした。
  • Bill of Sale: 必須ではないですが、あるとスムーズ。自動車税計算の証明にも使えます。

これで無事にナンバーを持って帰れます。

ちなみに、日本の役所と違ってナンバーを取り付けるボルトやナットはくれません。先に買っておくとスムーズです。

  • 径:1/4 inch
  • 長さ:3/4 inch

このあたりで十分でした。値段も1ドルくらいです。

後悔したポイント

最後に、僕が買った中古のYZF-R3で「ここはちょっと後悔したな」という点も紹介します。

カスタムがヤンチャだった

アメリカ人、わりと排気音がうるさいカスタムしがちです。

僕の個体も直管マフラーでめちゃくちゃうるさく、結局わざわざ純正マフラーを Facebook Marketplace で買って付け直しました。車両は2300ドルで安くても、マフラー代で100ドル余計にかかりました。

しかも、ミラーも付いていなかった。買うとき気づかず、乗ってから気づきました(笑)。

いや、ミラー外してどうやって公道走ってたの?ヤンチャすぎる。。

330ccだと高速がツラい

高速では120km/h超で流れるので、330ccだとかなり高回転になり、振動もきついです。750ccくらいあった方が高速は快適だった気がします。

もちろん、低排気量の分だけ軽くて、市街地での取り回しが楽という良さはあります。なので、これは完全にトレードオフですね。

風防がしっかりしているアメリカンの方が良かったかも

僕のYZF-R3はネイキッド風にカスタムされていて、風防も取っ払われていました。

下道でも90km/hくらいは普通に出るので、風防がないと結構きつい。結局、後からスクーター向けの大きめの風防を買いました。

そう考えると、最初から大きい風防が付いたアメリカンの方が良かったかも……と思ったりもします。

ただ、そうなると大きめのハーレー系などになって、価格も上がるし、普段使いの取り回しも重くなる。なので、これも一長一短です。

おわりに

アメリカでの中古バイク購入は、ちゃんと探せば かなり安く、実用的な移動手段 を手に入れられます。

ってことで、これからアメリカで中古車・中古バイクを探す人の参考になれば嬉しいです。今後もアメリカ生活の色々を発信していきます。ではでは。

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ソフトウェアエンジニア。アメリカのGeorgia TechでCSの修士課程に在学。 ブログでアメリカの生活のあれこれを書いていきたい。 経歴:埼玉育ち→東工大→新聞社→リクルート→ベンチャーCTO→(株)サイカ→CSを学びに渡米