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アメリカ留学生活 入学最初の1週間

kashitaka
kashitakaエンジニア / 2026年にCS学びにアメリカの大学院に進学 / 学費高くて死にそう

アメリカの大学院での最初の学期が始まって、最初の1週間が経った。

想定外のことも色々ありつつ、あわてて疲れたりもした。有益な情報としてのまとまりは無いが、臨場感を残しておきたく雑に記録しておく。

希望の授業が履修できない

まず履修登録の制度が新入生に厳しい。渡航前に自分なりに卒業までの道筋を考えて、初学期はどの授業を取るか考えてきたのだが、そんな思い通りにはならない履修システムだった。

というのも、人気の授業がどこも満席で履修できなかった。どうも、在校生はすでに2ヶ月前くらいに履修登録を済ませているらしく、新入生はその残り物から選ばないといけなかった。

自分の当初の計画としては、初学期にイントロ的な必修から入り、徐々にレベルを上げていこうと考えていたが、そういった授業は満席で履修できず、難易度が高かったり、授業がわかりにくい・評価が厳しい等の理由で人気のない講師の授業の履修登録しかできなかった。

履修登録は空席待ち登録しておくことができ、誰かが席を手放せば繰り上がりで履修できる可能性もあった。そんなわけで、取りたかったいくつかの授業に空席待ち登録しておき、空席が出なかった時に備えて他の授業の履修を検討する必要が出てきた。

色んな講義に出席する

空席がある授業を片っ端から調べて、授業内容を知るために足を運んだ。授業の初回はイントロと、評価方法やテストの方式などが案内されるので、なるべく聞きに行った。

かといって、空席待ちしている本命の授業も履修できるかもしれないので、そっちも足を運んだ。今学期は4コマ授業をとればOKだが、結局9個の授業に出席しに行った。

授業スタイル

いくつも授業に出ることで、少しずつアメリカの大学院の授業スタイルが見えてきた。

日本の大学の授業スタイルに近い聴講型(宿題とテストが中心)の講義もあるが、ディスカッションやグループプロジェクト系の授業がかなり多いのはアメリカらしい。

そういう授業スタイルの中でも、人数が少ない講義は特に講師の熱量も高く、講師と生徒の対話形式で授業が進む。

下記はそんなスタイルの授業に出席していて聞いた、講師たちの印象的な発言だ。

プロジェクトとは何だろう?

プロジェクトとは、唯一無二の成果(製品・サービス・価値)を生み出すために遂行される、期限付きの挑戦だ。プロジェクトは変革を駆動するものだ。

学ぶことは苦しむことだ。

人生において苦しみはよくないこと。ただし学びの苦しみだけは例外だ。

君たちは自律的な学習者にならなくてはならない。他人の評価を目的に動くのではなく、自分の興味に従って学習を始め、他人の意見を取り入れながら学習を進めなくてはいけない。

こういう講義をいくつも乗り越えてアメリカの(ホワイトカラーの)学生は企業に就職するんだろうなぁ。と思うと、日本とアメリカで企業文化も従業員の目線も全く違うものになるのは納得できる。

また、講師が自分の授業のプロジェクト成果がいかに就職でアピールできるかとか、授業の知識を持つ人間をいかに企業が欲しているかを語っている授業もいくつかあった。功利主義、実践主義的なカルチャーである。

それから、ある講師はこんなことを言っていた:「私は全く違う2つの大学院課程を修了した。1回目を終えた時は2度と大学に行かないと思ったけど、興味が出てやることになった。」これは、個人的に日本で工学修士をとり、今CSを学びに再入学した自分に重なるものがあって励まされた。

疲れ果てる

多くの授業に出続け、履修登録の空席待ちを頻繁に確認するのが最初の1週間の過ごし方だった。

講義で割といいと質問をできて自信を持ったり。と思ったら、ちょっとズレた質問してしまい、講師に「もう一度資料を読め」と言われて落胆したり。そんな時は海外生活の恥は掻き捨てだと言い聞かせながらも、日本が恋しい自分もおり、 「それでも自分で来たくて来たんじゃないか」 と言い聞かせたり。木曜あたりにはメンタル的にもヘトヘトだった。

学費の支払い

学費の支払い期限が近づいていた。直前に円安が急加速し、初学期の学費は寮の家賃や医療保険等も入れて400万円(!!)に達した(この辺りの内訳はいずれ留学情報として別記事にしようと思う。)

そして支払いは指定口座に振り込みなのだが、私はUFJの銀行から海外送金で振り込みできるものだと思っていた。これがなんと、海外送金には事前に申請が必要ということで、申請から振り込み開始まで1週間はかかるということだった(UFJだけでなく日本の主要銀行は全部そう)。支払い期限まですでに1週間切っており明らかに間に合わない。「どうすんだこれ...。」頭が真っ白になって冷や汗が出たことを覚えている。事前に海外送金の申し込みをしてから渡航しないといけなかったのだ。

結局、色々と別の払い込み手段を模索してなんとか払えたのだが。パニック気味に日本にいる妻に電話したりとまあ慌てた。(具体的な支払い手段はいずれ留学情報として別記事にしようと思う。)

友達ができる

そんなこんなで木曜の夕方に疲れ果てて寮に帰ると、寮の火災報知器が鳴り続けて入れないとのことで、数人の学生たちがラウンジで待機していた。全員私と同じ留学生だ。そこで自分も待っているうちに、他の学生たちと会話が始まり、30分くらい世間話をした。そうこうしているうちに寮のトラブルも直ったようで、みんなで談笑しながら寮に帰って、連絡先を交換して別れた。

この時、自分の気持ちがすごく軽くなったことを覚えている。人と仲良くなることがこうも心を軽くするのかと思った。あるいは子供の時はこういう気持を持っていたが、おっさんになって漫然と過ごすうちに忘れてしまったのか。人は孤独では生きていけない。ストレスが高い時こそ状況を共有できる仲間が必要なのだと強く悟った。これは強烈に新鮮な体験だった。

おわり

最後はちょっと希望が持てる形で初めての1週間が終わった。幸いこの記事を書いている週末はキング牧師記念日ということで3連休だ。心もだいぶ休まった。

結局、履修登録は完全に希望通りにはならなかった。それに対して馬鹿みたいに高い学費も支払ってしまった。が、まあ、とにかく、どんなもんか、やりながら知っていこうと思う。


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kashitaka

ソフトウェアエンジニア。アメリカのGeorgia TechでCSの修士課程に在学。 ブログでアメリカの生活のあれこれを書いていきたい。 経歴:埼玉育ち→東工大→新聞社→リクルート→ベンチャーCTO→(株)サイカ→CSを学びに渡米